太陽光の家の実測ノート
太陽光蓄電池電気代HEMS実測

太陽光+蓄電池でも、電気代は0円にならない|発電が使う量を上回った5月でも、94kWh買っていた【実測で理由を説明】

太陽光+蓄電池でも、電気代は0円にならない|発電が使う量を上回った5月でも、94kWh買っていた【実測で理由を説明】

※アイキャッチはイメージ画像です。記事の数字は我が家のHEMSの実測です。

太陽光と蓄電池があれば電気代は0円になる?我が家(太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh・4人家族)のHEMSでは、発電309kWhが使った電気277kWhを上回った5月でも、電力会社から94kWh買い、101kWh売っていました。発電と使う時間がずれる・蓄電池が1日に出せる量に限りがある・雨の日が続く、という3つの理由と、買う電気が一番少ない月の実数、0円に近づけるために本当に効くことを、やさしい言葉でまとめます。

先に答え:いちばん条件のいい月でも、使う電気の3分の1は買っている

「太陽光と蓄電池を付ければ、電気代がゼロになる」 そんな売り文句を見かけます。

うち(太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh・4人家族・栃木)の5年分の記録では、一度も0になった月はありません。

いちばん条件のよかった2026年5月が、これです。

2026年5月 実測
発電 309.1kWh
使った電気 277.2kWh
買った電気 93.6kWh
売った電気 101.0kWh
蓄電池から夜に使えた分 84.7kWh

※「kWh」は電気の量の単位。家の電気の出入りを記録するモニター(HEMS)の月間記録

発電が、使う量を32kWh上回っています。 それなのに、94kWh買って、101kWh売っています。

電気は、発電した瞬間に「使う」か「ためる」か「売る」しかできません。 使う時間と発電する時間がずれると、「昼に売って、夜に買う」が同時に起きます。

この記事では、なぜ0にならないかを、3つの理由に分けて説明します。

理由1:発電するのは昼、使うのは夜

太陽光が発電するのは、日中だけです。 うちの5月の1日は、だいたいこう動きます。

  • 朝〜昼。発電が始まる。家で使う分を引いた余りで、蓄電池を充電する
  • 昼過ぎ。蓄電池がいっぱいになる。それ以降の余りは、売る
  • 夕方〜夜。発電が止まる。蓄電池の電気を使い、空になったら買う
  • 深夜〜朝。冷蔵庫や待機電力、早朝の暖房は、ほぼ全部買う

4人家族の電気は、夕方から夜に集中します。 乾燥機、炊飯、テレビ、お風呂の後の暖房。

昼にどれだけ発電しても、夜に使う分は、昼の電気では届きません。

理由2:蓄電池が1日に出せる量には、限りがある

「夜の分は蓄電池でまかなえば」と思いますよね。

うちの蓄電池6.5kWhが、夜に出してくれる量は、実測で1日平均2.4〜2.7kWhです(5月は84.7kWh÷31日=2.7kWh)。

6.5kWhと書いてあるのに2.7kWhしか出ないのは、次の理由です。

  • 停電に備えて、残量の下限を20%に設定している
  • ためた電気の23%は、変換などで消える(蓄電池のロスの記事)
  • 曇りの日は、満充電まで届かない

夜に使う電気はこれより多いので、蓄電池が空になった後は買うことになります。 6.5kWhで夜のどこまでもつかは 蓄電池6.5kWhは4人家族で足りる? で、時間帯ごとに書いています。

理由3:雨の日が続くと、まとめて買う

月の合計では発電が使う量を上回っていても、雨の日は発電がほとんどありません。

晴れた日の余りは、売ってしまっています。 雨の日の分を「貯金」しておくことができない。これが、月単位で見ても買う電気が消えない3つ目の理由です。

てつや

5月のHEMSを見て「発電が消費より多いのに、なんで買ってるの?」と思った。答えは「昼に売って、夜に買ってる」。電気は貯金できない。これが分かると、電気代0円は無理だと納得できる。

12か月で、買う電気が一番少なかった月・多かった月

月 買った電気 使った電気に対する割合
一番少ない 2026年5月 93.6kWh 34%
2番目 2026年6月 121.8kWh 44%
一番多い 2026年1月 453.3kWh 72%
12か月の合計 約2,900kWh 約56%

※2025年6月〜2026年5月のHEMS月間記録

1年を通すと、使った電気の半分以上は、電力会社から買っています。 太陽光2.2kWと蓄電池6.5kWhでは、うちの使い方だと自給率は4割ほどです(自家消費率と自給率の記事)。

さらに、買う量が0でも、電気代は0円にならない

仮に買う電気が0kWhの月があったとしても、請求は0円にはなりません。

  • 基本料金。契約アンペアに応じて、毎月かかる(うちは50A)
  • 最低料金や調整額。プランによって、使用量が0でも請求される項目がある

電気代を本当に0円にするには、電力会社との契約そのものをやめる必要があります。 ふつうの家では、現実的ではありません。

0円に近づけるために、本当に効くこと

「0円は無理」と分かったうえで、買う電気を減らすのに効くことを、うちの実測から順に並べます。

  1. 夜に使う電気を減らす。乾燥機や食洗機を晴れた日の昼に回す。夜の暖房の設定を見直す。買う電気の大半は夜なので、ここが一番効く
  2. 冬の使い方を変える。買う電気の半分近くは12〜2月に集中する(冬の電気代の記事)
  3. 電力会社のプランを、自分の使用量で比べる。昼に買わない家は、平均的な家向けの試算が当てはまらない(Looopでんきで試算した記事)
  4. 設備を増やすのは最後。太陽光を増やしても夜には届かない。蓄電池を増やしても、ロスと設備費がかかる。うちの実測では、蓄電池の効果は年約6千円でした(太陽光と蓄電池の効果を分けた記事)

自分の家の電気代と太陽光の大きさで「年いくら減りそうか」を見たい方は、うちの実測で作った電気代シミュレーターをどうぞ。

うちの家について

項目 内容
設備 長州産業 太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh(2021年5月設置・残量下限20%)
家族 4人(夫婦+子2人)・栃木・お湯とコンロはガス
電力会社 ドコモでんきBasic(50A)・売電19円(FIT)
記録 HEMS(長州産業 CB-HYB04A)の月間画面

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注意事項: 本記事はうち(栃木・4人家族・太陽光2.2kW・蓄電池6.5kWh)の実測です。太陽光が大きい家や、昼に電気を使う家では、買う電気の割合は変わります。基本料金などの請求項目は契約プランによって異なります。

てつや

この記事を書いた人:てつや40歳会社員・妻と子ども2人

  • 🏠 築3年で買った中古戸建て(2020年築)×太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh|5年分のHEMS実データを公開中
  • 📚 Kindle『築3年の中古戸建て2,750万購入記』著者
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