太陽光の家の実測ノート
太陽光の自家消費率を上げる方法|我が家は87%。でも「上げれば得」とは限らなかった【実測12か月】
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太陽光の自家消費率を上げる方法|我が家は87%。でも「上げれば得」とは限らなかった【実測12か月】

2026-09-26

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太陽光の自家消費率を上げる方法を、我が家(太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh・4人家族)のHEMSの実測で検証。自家消費率は67%から87%まで上がったのに、使う電気のうち自分でまかなえた割合(自給率)は40%前後のままでした。上げる意味がある家・ない家の見分け方と、上げる方法を、1kWhあたりの損得の計算つきでまとめます。

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結論:自家消費率は「上げれば得」とは限らない

「太陽光は自家消費率を上げると得」とよく言われます。我が家(太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh・4人家族)のHEMSの記録で確かめたら、半分は本当で、半分は誤解でした。

年 自家消費率 自給率 1年で使った電気
2022年(前の持ち主) 67% 37% 4,293kWh
2025年(我が家) 87% 42% 5,014kWh
  • 自家消費率=発電した電気のうち、売らずに家で使った割合
  • 自給率=家で使った電気のうち、太陽光(と蓄電池)でまかなえた割合

自家消費率は67%から87%に上がりました。でも自給率は40%前後のままです。使う電気が増えたぶん、売る電気が減って、自家消費率が上がって見えていたのが大きな理由です。

電気代を下げるのに効くのは、自家消費率そのものではなく、電力会社から買う電気(買電)が減るかどうかです。

そのうえで、自家消費率を上げる意味があるかは、次の2つで決まります。

  1. いま、どれだけ売っているか(売っている量が少ない家は、上げる余地がほとんどない)
  2. 売電単価がいくらか(売電単価が安い家ほど、売るより使うほうが得になる)

太陽光が大きく、昼の電気をたくさん売っている家は、蓄電池で自家消費を増やす余地があります。無料の相談先を記事の後半にまとめています。


我が家の自家消費率:月ごとに見ると、春だけ低い

2025年6月〜2026年5月の12か月を、月ごとに並べました(我が家の長州産業のHEMSの記録)。

月 発電 売った電気 自家消費率
2025年6月 262.7kWh 51.6kWh 80%
7月 286.6kWh 26.4kWh 91%
8月 275.4kWh 15.9kWh 94%
9月 216.3kWh 21.7kWh 90%
10月 161.6kWh 26.8kWh 83%
11月 184.3kWh 17.1kWh 91%
12月 168.1kWh 0.2kWh 100%
2026年1月 211.7kWh 8.5kWh 96%
2月 190.5kWh 6.4kWh 97%
3月 249.9kWh 12.6kWh 95%
4月 259.9kWh 31.8kWh 88%
5月 309.1kWh 101.0kWh 67%
12か月 約320kWh

冬はほぼ100%です。発電が少ないうえに暖房で使うので、売る電気がほとんど残りません。夏もエアコンで使い切っています。

売る電気が出るのは、春(特に5月)だけでした。晴れて発電が多いのに、冷暖房を使わない季節です。12か月で売った電気は約320kWhで、そのうち約3分の1が5月です。

てつや

てつや(アラフォーリーマン)

「自家消費率を上げよう」と思って数字を並べたら、上げる余地があるのは5月くらいだった。太陽光が小さい家は、放っておいても自家消費率は高くなる。


自家消費を1kWh増やすと、いくら得する?

売っていた電気を、家で使うように変えたときの得は、買電の単価 − 売電の単価 です。

我が家は電気を1kWhあたり約33円(実際の請求額から計算)で買い、太陽光の電気を19円(FIT)で売っています。

売電の単価 1kWh使うほうに回したときの得 我が家の売電約320kWhを全部使えたら
19円(我が家・FIT中) 約14円 年約4,500円
8.5円(卒FIT後・東京電力の例) 約24.5円 年約7,800円

※売っていた電気を「まったく同じ時間に」家で使えた場合の、上限の目安です。

我が家の場合、自家消費率をどれだけ頑張って上げても、得は年4,500円が上限です。そもそも売っている量が少ないからです。

逆に、太陽光が大きく、昼の電気をたくさん売っている家や、卒FITで売電単価が下がった家は、自家消費を増やす意味が大きくなります。たとえば年に2,000kWh売っている家が、卒FIT後(8.5円)にその半分を家で使えるようになれば、年約2.4万円(1,000kWh × 24.5円)の差になります。


自家消費率を上げる方法

上げる意味がある家向けに、方法を「お金がかからない順」に並べます。

① 電気を使う家電を、昼に動かす(0円)

洗濯乾燥機、食洗機、炊飯、掃除ロボットの充電などを、晴れた日の昼にタイマーで動かします。

我が家のドラム式洗濯乾燥機は、洗濯から乾燥まで1回で約0.96kWh(960Wh)を使います。これを売っていた昼の電気で回せれば、1回あたり約13円(0.96kWh × 14円)の得です。春の晴れた日に回すなら効果がありますが、冬はそもそも昼の電気が余っていないので、差はほとんど出ません。

② 蓄電池の設定を見直す(0円)

蓄電池がある家は、モードの設定で「昼の余った電気をためて夜に使う」を優先できます。我が家の長州産業の蓄電池は「グリーンモード」で、昼の余った電気をためる設定にしています。モードごとの違いは 長州産業の蓄電池、モード設定はどれがいい? にまとめています。

ただし、蓄電池はためて出すまでに電気の2割ほどを失います(我が家の5年分の記録で、充電した量に対して出せた量は77%)。そのぶん、①のように昼にそのまま使うほうが効率はいいです。

③ 給湯をお湯の沸き上げで使う(設備による)

エコキュートがある家は、お湯を昼の余った電気で沸かす設定にできる機種があります。我が家はガス給湯なので、この方法は使えません。

④ 蓄電池を付ける・増やす(お金がかかる)

太陽光が大きく、昼に余る電気が多い家は、蓄電池で夜に回すと自家消費が増えます。ただし、蓄電池の本体と工事にはまとまった費用がかかります。我が家の実測では、蓄電池で電気代が減ったのは年約6千円でした(太陽光と蓄電池の効果を分けて計算した記事)。

蓄電池を検討するなら、「自家消費率を上げたいから」だけでなく、卒FITで売電単価が下がる、停電に備えたいといった理由がそろっているかを先に考えるのがおすすめです。卒FIT後の損得は 卒FIT後の蓄電池の後付けは得? で計算しています。


自家消費率を上げる意味がある家・ない家

上げる意味が大きい 上げる意味が小さい(我が家)
太陽光の大きさ 大きい(昼の電気がたくさん余る) 小さい(2.2kWなど)
売っている量 年に数千kWh 年に数百kWh
売電の単価 卒FITなどで安い FIT中で高め(19円など)
まずやること 昼に家電を動かす → 蓄電池を検討 昼に家電を動かす程度で十分

自分の家がどちらかは、1年間に売った電気の量を見ればわかります。電力会社(東京電力パワーグリッドなど)の購入実績の画面や、HEMSの年間の記録で確認できます。


太陽光が大きく、昼の電気が余っている家へ

売っている量が多い家や、卒FITが近い家は、蓄電池で自家消費を増やす価値があります。ただ、蓄電池は機種と業者で価格の差が大きいので、1社で決めずに比べるのがおすすめです。

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我が家は中古住宅に付いていた設備を引き継いだので、見積もりは取っていません。ここからは、これから検討する方向けの相談先です。

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見積もりのときは、「1年間に売った電気の量」を伝えると、蓄電池の容量や効果の見込みを具体的に出してもらいやすくなります。


まとめ

  • 我が家の自家消費率は**67%→87%**に上がったが、自給率は40%前後のまま。使う電気が増えて、売る電気が減っただけだった
  • 電気代に効くのは自家消費率ではなく、買電が減るかどうか
  • 我が家は売っている量が年約320kWhと少なく、全部使えても得は年約4,500円が上限
  • 自家消費を増やす意味が大きいのは、太陽光が大きい家と卒FITで売電単価が下がった家
  • 方法は、①昼に家電を動かす ②蓄電池の設定 ③給湯の昼沸き上げ ④蓄電池、の順に検討する

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本記事は、我が家(栃木・4人家族・長州産業 太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh・ドコモでんき)のHEMSの記録(年別は2022年と2025年、月別は2025年6月〜2026年5月)と、実際に払った電気代にもとづいています。2022年は前の持ち主が住んでいた年で、家族構成や使い方が我が家とは違います。自家消費率=(発電−売電)÷発電、自給率=(消費−買電)÷消費で計算しています。

てつや

この記事を書いた人:てつや40歳会社員・妻と子ども2人

  • 🏠 築3年で買った中古戸建て(2020年築)×太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh|5年分のHEMS実データを公開中
  • 📚 Kindle『築3年の中古戸建て2,750万購入記』著者
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