卒FIT後の蓄電池後付けは得?5年使った実測データで正直に検証【1日2.4kWh・往復効率77%】
2026-07-27
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結論:経済メリット「だけ」で買うと後悔します。でも条件が揃えばアリ
先に結論を言います。
卒FIT後の蓄電池後付けは、「売電単価の下落幅 × 蓄電池が実際に働く量」で決まります。 そして業者のシミュレーションに出てくる「蓄電池が働く量」は、たいてい実際より多めです。
私は6.5kWhの家庭用蓄電池がついた中古住宅に住んで、HEMS(電力モニター)で5年分の実測データを取り続けてきました。この記事では、蓄電池が実際に1日どれだけ働くのかという実測値を全部出した上で、卒FIT後の後付けが得かどうかを正直に計算します。
- 蓄電池を検討中で「実際のところどうなの」が知りたい方
- 業者のシミュレーションが信用できるか確かめたい方
はこのまま読み進めてください。
我が家の前提条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設備 | 長州産業 太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh(CB-HYB04A) |
| 入手経緯 | 前住人が設置した設備を中古住宅ごと引き継ぎ |
| 運用期間 | 2021年5月〜現在(5年超) |
| 家族構成 | 4人家族(夫婦+子ども2人) |
| データ | HEMSの発電・売電・買電・充放電を5年分記録 |
※我が家自体はFIT期間中(売電単価19円/kWh)です。「卒FITした本人の体験記」ではなく、5年分の蓄電池の実働データを持っている立場から、卒FIT後の後付けの損得を検証する記事です。ここは正直に書いておきます。
卒FITで何が変わるか:売電単価が半分以下になる
FIT(固定価格買取制度)の10年間が終わると、売電単価は大きく下がります。
- FIT期間中:おおむね16〜48円/kWh(設置年度による)
- 卒FIT後:東京電力エリアで8.5円/kWh(2026年時点の公表単価)
一方で、電力会社から買う電気は1kWhあたり30円台。つまり卒FIT後は、
「8.5円でしか売れない電気を、30円台で買い戻している」
という状態になります。この差額を埋めるのが蓄電池の役割で、昼の余剰電力を貯めて夜に使えば、1kWhあたり約25円前後の得になります。理屈は完璧です。
問題は、蓄電池が実際にどれだけ働くかです。
【5年実測】蓄電池6.5kWhが実際に働いた量
我が家のHEMSの5年累計データです。
| 項目 | 5年累計の実測値 |
|---|---|
| 蓄電池への充電 | 5,954kWh |
| 蓄電池からの放電 | 4,596kWh |
| 往復効率(放電÷充電) | 77.2% |
| 1日あたりの平均放電量 | 約2.4kWh |
ここから言える、カタログに書いていない現実が3つあります。
① 6.5kWhの蓄電池でも、実際に使えるのは約5kWh
定格容量6.5kWhと書いてあっても、劣化防止のための残量確保や変換ロスがあるので、実際に使える量(実効容量)は約5kWhです。
② 充電した電気の23%は消えている
往復効率77%ということは、10kWh充電しても、取り出せるのは7.7kWh。この変換ロスは業者のシミュレーションでは省かれていることが多いですが、収支計算に確実に効いてきます。
③ 1日フル稼働はしない。平均は2.4kWh/日
「6.5kWhの蓄電池なら毎日6.5kWh分働く」わけではありません。雨の日や冬の曇天続きは充電する電気そのものがないからです。我が家の5年平均は1日2.4kWh。太陽光2.2kWと小さめの構成であることを差し引いても、シミュレーションの数字より現実は控えめだと思っておいた方が安全です。
卒FIT後に後付けしたら、年間いくら得か【正直な計算】
実測値をそのまま使って計算します。
1日の放電量(実測平均):2.4kWh
自家消費1kWhあたりの得:買電単価35円 − 卒FIT売電8.5円 ≒ 26.5円
年間メリット = 2.4kWh × 365日 × 26.5円 ≒ 約23,000円/年
蓄電池の後付け費用の相場は、5〜7kWhクラスで工事費込み80〜130万円です。
つまり、補助金なしで100万円の蓄電池を入れたら、単純計算で回収に40年以上かかります。 これが実測ベースの正直な数字です。業者のパンフレットにはまず載っていません。
それでも「アリ」になる3つの条件
じゃあ買うだけ損なのかというと、そうでもありません。以下の条件が揃うほど、話は現実的になります。
- 補助金で初期費用を圧縮できる:国・都道府県・市区町村の3階層で、合計数十万円規模になるケースがあります(詳しくは補助金まとめ記事へ)。初期費用が半分になれば回収期間も半分です
- 太陽光の容量が大きい:我が家は2.2kWと小さいので充電が追いつかない日が多いですが、4〜5kW以上あれば蓄電池の稼働量は上がります
- 停電対策としての価値を金額に含めて考えられる:台風のたびに「電気がある安心」を買っていると考えられる人。我が家は台風接近時に蓄電池を強制満充電にして備えたことがありますが、この安心感は数字にできない価値でした
逆に言うと、補助金を使わず・太陽光が小さく・停電対策に興味がない人は、卒FITでも慌てて買う必要はないというのが5年データを見てきた私の結論です。
後付けするなら:進め方は「相場を知る→補助金を確認→相見積もり」
蓄電池は同じ製品でも業者によって数十万円の価格差が出ます。1社の営業トークだけで決めるのが一番危険です。
- 一括見積もりで相場を把握する(無料。ここで「うちの条件だと何kWh・いくらか」の基準値ができます)
- 自治体の補助金を確認する(施工業者が申請サポートしてくれるかも確認)
- 3社以上の見積もりを並べて、価格・保証・施工実績で比較する
🔋 蓄電池の後付け相談・見積もり(無料)
▶ 蓄電池の無料一括比較サイト【タイナビ蓄電池】(全国対応・複数社の見積もり比較)![]()
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東京ガスの対象は東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬の持ち家戸建て(1981年以降着工)。大手に直接相談したい方向けです。
何kWhを選ぶべきか
我が家の6.5kWhの体感は「1日の半分くらいをカバーできるサイズ」です。4人家族の1日の消費は10kWh前後なので、夜間をしっかりカバーしたいなら8〜10kWhが理想、というのが5年使った実感です。
容量選びの詳しい実測レポートは別記事にまとめています:
まとめ:数字は正直に、判断は冷静に
- 卒FIT後は「売電8.5円 vs 買電30円台」になり、自家消費シフトが正解になる
- ただし蓄電池の実働は1日平均2.4kWh・往復効率77%(5年実測)。シミュレーションより控えめに見積もるべき
- 実測ベースの年間メリットは約2.3万円。補助金なしでの購入は回収が長すぎる
- 補助金+相見積もりで初期費用を下げられるなら、停電対策の価値も含めて「アリ」
蓄電池は「買うか買わないか」より「いくらで買うか」で損得が決まる設備です。検討するなら、まず相場と補助金の確認から始めてください。
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