蓄電池の寿命は何年?5年分のデータがある我が家がサイクル数と実測データで計算した
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家庭用蓄電池の寿命は何年もつのか。カタログのサイクル数(8,000回以上)で計算すると約36年もつ計算になりますが、実際の目安は10〜15年です。6.5kWhの蓄電池の5年分の充放電データ(前の住人の2年+我が家の3年)(往復効率が5年間ずっと約77%)と、意外と知られていない「捨てるときの問題」まで、実測ベースで正直にまとめます。
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結論:サイクル数の計算では36年。でも実際の目安は10〜15年です
先に結論を言います。
我が家の蓄電池(6.5kWh)は、カタログのサイクル数から計算すると約36年もつことになります。でも、実際の寿命の目安は10〜15年です。
| 見方 | 年数 |
|---|---|
| カタログのサイクル数(8,000回以上)から計算 | 約36年 |
| メーカー各社が案内する実際の目安 | 10〜15年 |
| 我が家の機器保証 | 15年(〜2036年5月) |
「どっちだよ」と思いますよね。僕も思いました。
この差の正体は、蓄電池の劣化は「使った回数」だけでなく「時間そのもの」でも進むからです。スマホの電池が、たいして使っていなくても数年でヘタるのと同じ理屈です。
我が家は6.5kWhの蓄電池がついた中古住宅に住んで、HEMS(電力モニター)に5年分の充放電データが残っています。この記事では、カタログ値と実測値を並べて、「実際のところ何年もつのか」「5年たって劣化しているのか」を正直に計算します。
てつや(アラフォーリーマン)
「サイクル8,000回」って聞くとすごく長持ちしそうだけど、計算してみたら現実とだいぶ違った。カタログの読み方から書いていくよ。
蓄電池の交換や買い替えを考えている方は、先に相場を知っておくと損をしにくいです。無料の相談先を記事の後半にまとめています。
我が家の蓄電池:ラベルを実際に見てみた
まず前提です。我が家の蓄電池は、前の持ち主が2021年5月に設置したものを中古住宅ごと引き継ぎました。
本体のラベルと書類を確認すると、こうなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蓄電池ユニット | 長州産業 CB-LMK65A |
| カタログ容量 | 6.5kWh |
| 初期実効容量 | 5.4kWh(実際に使える量) |
| サイクル数の目安 | 8,000サイクル以上 |
| 重さ | 約52kg(屋内設置) |
| 設置日 | 2021年5月31日 |
| 保証 | 15年(〜2036年5月) |
面白かったのが、実機のラベルに「RESU 6.5」という刻印があったこと。調べると、これはLGエナジーソリューション(旧LG化学)の蓄電池ブランドです。つまり我が家の蓄電池は、
長州産業ブランド → 製造はオムロン → 中身はLGのRESU 6.5
という三層構造でした。カタログや業者のサイトには書いていない話で、実機のラベルを見て初めて分かりました。国内メーカーのブランドで売られている蓄電池でも、中身のセルは海外製ということは普通にあります(性能が悪いという話ではなく、そういう業界構造だという話です)。
ちなみに「カタログ6.5kWhなのに実際に使えるのは5.4kWh」という点も重要です。劣化を防ぐための余裕分や変換ロスがあるため、カタログ容量をフルには使えません。ここは容量選びの記事で詳しく書いています。
型番で探してきた人向けに、この蓄電池の実機写真・良かった点・困った点をまとめたCB-LMK65Aのレビュー記事も用意しました。
サイクル数から計算すると「36年」になる
蓄電池の寿命でよく出てくるのが「サイクル数」です。満充電→空→満充電で1サイクルと数えます。
我が家の5年分の実測データで計算してみます。
5年間の累計充電量:5,954kWh(HEMS実測)
1サイクル=実効容量5.4kWhとすると:
5,954 ÷ 5.4 ≒ 1,103サイクル(5年間)
年あたり:約220サイクル
8,000サイクル ÷ 220 ≒ 約36年
サイクル数だけ見れば、我が家のペースなら36年もつ計算です。1日1サイクル使い切る家でも、8,000÷365≒約22年。
「じゃあ30年は安心じゃん」とはならないのが、蓄電池の難しいところです。
それでも「10〜15年」と言われる理由
メーカー各社は、家庭用蓄電池の寿命の目安を10〜15年として案内しています。サイクル計算と大きくズレる理由は2つあります。
① 時間そのものでも劣化する(カレンダー劣化)
リチウムイオン電池は、使わなくても時間の経過で少しずつ劣化します。スマホを2〜3年使うと、ヘビーユーザーでなくても電池がヘタるのと同じです。サイクル数に余裕があっても、10年15年という時間の方が先に効いてくることがあります。
② 「寿命」=突然死ではなく、容量がじわじわ減ること
蓄電池の寿命は、ある日突然動かなくなることではありません。蓄えられる量が徐々に減っていき、「昔より早く空になるな」が積み重なっていくイメージです。だから「何年で寿命」という線引き自体があいまいで、メーカーは保証として「◯年後に容量◯%を下回ったら」という形で定義しています。
てつや(アラフォーリーマン)
サイクル数は「回数の上限」、10〜15年は「時間の上限」。先に来た方が寿命ってこと。うちみたいな使い方だと、ほぼ確実に時間の方が先に来る。
【5年実測】で、実際どれくらい劣化してる?
ここからが本題です。我が家のHEMSに残っている、年ごとの充電量・放電量から往復効率(充電した電気のうち、実際に取り出せた割合)を計算してみました。効率が落ちてくれば、劣化のサインです。
| 年 | 充電 | 放電 | 往復効率 |
|---|---|---|---|
| 2021年(5月〜) | 854kWh | 664kWh | 77.8% |
| 2022年 | 1,187kWh | 913kWh | 76.9% |
| 2023年 | 1,040kWh | 806kWh | 77.5% |
| 2024年 | 1,250kWh | 966kWh | 77.3% |
| 2025年 | 1,210kWh | 932kWh | 77.0% |
| 2026年(1〜5月) | 413kWh | 315kWh | 76.3% |
| 5年累計 | 5,954kWh | 4,596kWh | 77.2% |
5年間、往復効率はほぼ77%で一定でした。 1年目と5年目でほとんど差がありません。
正直に書いておくと、これは「容量がまったく減っていない証明」ではありません。HEMSでは蓄電池の実効容量そのものは測れないので、容量の劣化は正確には分かりません。ただ、少なくとも「充電した電気がまともに取り出せなくなる」タイプの劣化は、5年時点では見えていない、とは言えます。
体感でも、「最近すぐ空になるな」と感じたことはまだありません。設置から5年(我が家で使って3年)の時点では、寿命の気配はなし。これが実測ベースの現在地です。
なお、太陽光パネル側の劣化(こちらも5年で2%未満でした)は別記事にまとめています。
蓄電池を長持ちさせるために我が家がやっていること
特別なことはしていませんが、蓄電池の劣化を早める条件は分かっているので、避けられるものは避けています。
- 高温を避ける:うちは屋内設置(使用温度範囲は-10〜+40℃)。直射日光の当たる場所や熱がこもる場所は劣化を早めます
- 満充電・空っぽで放置しない:普段の運転モードに任せていれば大丈夫です。長期間家を空けるときだけ意識する程度
- 設定をいじりすぎない:メーカーの標準設定は劣化とのバランスで作られているので、基本はお任せ
逆に言うと、普通に使っている限り、ユーザー側でできることはあまりありません。設置場所(屋内か、日陰か)が一番効くので、これから設置する人は業者と設置場所をよく相談してください。
意外な盲点:蓄電池は「捨てるとき」が決まっていない
調べていて一番「えっ」となったのがここです。
モバイルバッテリーや電動工具の電池は、家電量販店などの回収ボックス(JBRCという団体のリサイクル網)に出せます。ところが、JBRCの回収対象外リストには「定置用蓄電装置」と明記されています。家庭用蓄電池は、この無料回収の仕組みに乗らないんです。
じゃあどう捨てるのかというと、
- メーカーや施工業者に相談するのが基本ルート(メーカーごとに個別の窓口や手順がある)
- 処分費用に業界統一の定価はない
- 普通ごみ・粗大ごみには絶対に出せない(リチウムイオン電池は発火リスクがあるため)
つまり現時点では、「寿命が来たらいくらで、どう処分するのか」が事前に読みにくいのが正直なところです。我が家も、実際に交換する時期(早ければ2031年ごろ)が来たら、メーカーに確認するところから始めることになります。ここは分かり次第、この記事に追記していくつもりです。
てつや(アラフォーリーマン)
正直、出口の話が読めないのが理由で、僕は蓄電池の「増設」は見送ってる。買うなとは言わないけど、入口だけじゃなく出口も含めて考えるのが誠実だと思う。
寿命とセットで見るべきカレンダー:我が家の場合
寿命の話は、単体で考えるより「何年目に何が重なるか」で見ると現実的になります。我が家(2021年5月31日設置)の場合:
| 時期 | 何が起きるか |
|---|---|
| 2031年ごろ(10年目) | 卒FIT(売電単価が大きく下がる)+パワコンの寿命の下限 |
| 2036年5月(15年目) | 機器保証が切れる+蓄電池・パワコンの寿命の上限 |
10年目と15年目に、お金のかかるイベントが集中します。 蓄電池だけ、パワコンだけ、と別々に考えるより、この2つの節目を意識して資金計画を立てておくのが現実的です。
これから蓄電池を入れる人へ:寿命の視点でのチェックポイント
5年分のデータを見てきた立場から、購入前に確認しておくべき「寿命まわり」のポイントを挙げます。
- 保証年数と保証条件(何年後に容量何%を下回ったら対象か)。本体価格の安さより、ここの差の方が後で効きます
- サイクル数より保証年数を見る:サイクル数はどのメーカーも「使い切れないほど大きい数字」です。実質的な寿命の約束は保証条件の方に書いてあります
- 設置場所:屋内・日陰など温度環境で寿命が変わります
- 価格は必ず複数社で比較:同じ機種でも業者によって数十万円の差が出ます。寿命15年で割り算すれば、初期費用の差がそのまま「1年あたりのコスト」の差になります
🔋 蓄電池の交換・買い替えを相談するなら(無料)
我が家は中古住宅に付いていた設備を引き継いだので、見積もりは取っていません。ここからは、これから検討する方向けの相談先です。
関東で直接相談する(東京ガス)
関東1都6県の持ち家戸建ての方:相談・見積もりは無料。蓄電池だけの相談や、補助金の申請サポートもあります。 「まだ導入するか決まっていない状態でも相談してよい」と公式サイトに書かれています。相談=契約ではないので、まず自分の家の条件で話を聞いておく、という使い方で大丈夫です。
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ほかの地域の方・複数社の価格を比べたい方:全国対応。無料で複数の業者の見積もりを比べられます。 見積もり=契約ではありません。僕なら1社だけで決めず、まず自分の家でいくらになるかの比較材料を持ちます。しつこい営業をした業者には、運営が警告・掲載解除をする仕組み(ペナルティ制度)があります。
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まとめ:数字の上では長寿命、現実は「15年・保証切れ」を節目に
- サイクル数(8,000回以上)だけなら我が家のペースで約36年もつ計算
- でも時間による劣化(カレンダー劣化)があるため、実際の目安は10〜15年
- 我が家の5年実測では、往復効率は77%で安定。今のところ劣化のサインなし
- 蓄電池はJBRCの無料回収の対象外。処分はメーカー相談ルートで、費用の相場も未確定
- 寿命は単体で考えず、卒FIT(10年目)・保証切れ(15年目)とセットで資金計画を
「何年もつか」の答えは、カタログのサイクル数ではなく保証条件と時間にあります。これから入れる人は、価格と同じくらい保証の中身を見てください。我が家の蓄電池がこの先どう劣化していくかは、データが貯まり次第この記事に追記していきます。
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注意事項: 本記事は2026年8月時点の公表情報と、我が家の実機・HEMS実測データにもとづく体験談です。蓄電池の寿命・保証条件・処分方法は機種・メーカー・設置環境によって大きく異なります。購入・交換・処分の際は、必ずメーカーまたは施工業者へご確認のうえ、複数社の見積もりを比較してください。

この記事を書いた人:てつや40歳会社員・妻と子ども2人
- 🏠 築3年で買った中古戸建て(2020年築)×太陽光2.2kW+蓄電池6.5kWh|5年分のHEMS実データを公開中
- 📚 Kindle『築3年の中古戸建て2,750万購入記』著者
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